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コラム:シマウマは考える
コラム:シマウマは考える
シマウマは考える Vol.18
『箱の外に出てみると』
☆ 米国西海岸、ラス・ベガスで開かれる消費者家電ショー(CES)に今年も出かけて来ました。CESは、家電や個人向け電子機器の最新製品の世界最大の展示会で、今回は世界中から3,100社を超える会社が参加し、期間中過去最高の15万人を超える入場者だったとのことです。

ラス・ベガスも人口が増えて市街地が広がっています。
確かに砂漠の中に作られた街だと再認識できました。
☆ CESでは製品展示と同時にいろんなテーマでカンファレンスが開かれています。今年は、家電業界に新しく台頭する分野として30のテーマがありました。その中の一つ、私が参加したシルバーズ・サミットはライフスタイルを変えるテクノロジーをテーマに、主に50歳台以降の人たち向けの技術や最新の製品を議論する会合です。

「デジタルの時代に生きるー生活の点を繋ぐ」と言う標語のもとに、
ヘルス、お金、教育など普段の生活に役立つテーマが並んでいました。

シルバーズ・サミットカンファレンスのパネル討論の風景です。
☆ その会合での話題の一つは“移動”でした。平均的アメリカの人は、生涯で13台の車を買い換え、そのうち7台は50歳を過ぎてからの購入だそうです。高齢化しても、自分の移動手段は車が中心であるアメリカでは、自動車会社のみならず大学や保険会社でも、安全で容易な運転をめざす研究が行われていて、その報告がありました。

運転している家族の居場所が分かるサービス。
特に高齢の親の居場所を知るのにも役立つとのこと。
☆ 会合のあと展示会場にいくと、自動車会社の展示会場が目につきました。カーステレオ、カーナビゲーションなどの製品展示も多数ありましたが、欧州の大手自動車会社は、ユニークな車体や、車好きでなくともいつまでも座っていたくなる運転席など楽しさや夢を売ろうとしているねと感じました。

天井まですべてを飾り付けひときわ目を引いたアウディー社の展示コーナーは、
とても魅力的で、家電業界とは違ったイメージでした。

「自動車」というより「乗り物」という言葉で発想を広げるのですね。

ベンツ社のブースの夢のような運転席。私も座りたかったのですが、
皆さん一度すわるとなかなか降りないのです。

液晶パネル、大きな音楽用スピーカー、
ハンドルの手前にはiPADを備えたハイテクオートバイです。
☆ 「ひらめいた、わかった、しめた!」という瞬間を“ユーレカモーメント”といいますが、ここにも“ユーレカ”がありました(1)。アメリカサイエンス基金とスタートアップアメリカという団体が資金を支援して、いろんなアイデアを実現しようとする起業の人たち専用の展示会場です。

プログラムや線をつかわず、いろいろなロボットを組み立てられるキューブ、
6個のセットで$160で販売開始。創業者がみんな若く、楽しんでいました。

人形やクッションにセンサーを埋め込み、それを動かす(例えば腕をふる、ひっくり返す)
ことでTVのコントローラーの役割やパソコンのマウスの代わりに。

小さなトラクターにスマホを搭載して、撮影用ビデオカメラと表示用画面として動き回るのです。
2012年2月から発売するそうです。
☆ 日本では、「韓国勢に押されて日本企業のブースは縮小気味」との報道があったようですが、確かにサムスン社が会場の外で行った自社のタブレットで地元の画家が似顔絵を書くサービスは、寒いのにも関わらず長い行列でした。テレビのトークショウーでは、従来からCESには参加していないアップル社が200人もの調査員をこのCESに送りだしていると言っていました。強い人も自分の箱の外にでて違う箱を見ているのですね。

サムスン社のタブレトのお絵かきソフトで
楽しそうにおしゃべりしながら似顔絵を描いていました。
(1):シマウマは考える Vol.1「あなたのユーレカ・モーメント」
2012年1月28日
永井 寿子





